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テレビ視聴データとCMバイイングに関するメモ

テレビ視聴データとCMバイイングに関するメモ

テレビ視聴データ と テレビCMバイイング

行動制限のないゴールデンウィーク(GW)は3年ぶりだったようですが、みなさんはどのようなGWを過ごされましたか? 私は家族と実家に帰省したり、三浦オフィスの近隣ですが油壺周辺を友人とバイクでツーリングしたり、久しぶりにのんびりとした時間を過ごせました。

さて、GW明けに向けて、資料などを少し整理していますと「 テレビ視聴データ とテレビCMバイイング」に関するメモが出てきました。たしか、今年の2月頃に直近のニュースやリリースなどを時系列的に整理してみたものです。なにか素晴らしい考察や、結論的なことなどがある訳ではないのですが、今後に向けた自己の整理として書いた(書いていた)・・・メモです。あらためて見直していきたいとも思いますが、この機会にプログラBlogにアップしてみます。誤認、追記などあれば、適宜、加筆・修正していきます。私の友人を含む誰かの、何かのご参考になれば幸いです。

 

現況整理
  • これまでテレビCMの取扱いは、各テレビ局との取引口座を持つ一部の広告会社に限られており、新規参入は難しいものであった。
  • 新たな口座開設についても審査は非常に厳しく、また多額の保証金をかつ取引局数分(全国)、長期無利子で差し入れる必要があり、キャッシュ面での負担も大きいものであった。
  • さらに、テレビCMは未だ「手売り」が取引の基本となっているため、セールスから実施に至るまでの作業は煩雑で、人員面でも、またデータ費用などでも大きな投資を要する
  • そのため、新たにテレビCMを取扱いたい新規参入者(あるいはテレビ局に口座を持たない広告会社なども)は、他の広告会社に「回し(取次)」を依頼したり、テレビの取引口座を持つ古い中小の広告会社を買収したりして、テレビCMのバイイング業務を便宜的に行ってきた場合も少なくない
  • 新規参入者の中には「ハウスエージェンシー」と呼ばれる形態の、広告主側が運営する広告会社が存在したが、基本的には従来の広告会社を経由せずテレビCMを直接買い付けることは出来なかった
  • また、元々口座を持っていた広告会社も収益効率の面から自社での直取引から撤退、大手の広告会社と(資本)業務提携し、テレビCM業務(特にバイイング面)を委託するケースも増えてきた。大手もテレビCM扱い金額の嵩上げのためにグループ作りを目指した。
  • テレビおよびテレビCMについては、指標となるデータ類があまりにも少ないことが長年課題とされてきたが、2000年にニールセンが国内の視聴率調査から撤退して以降、ビデオリサーチの独占状態となり、新たな指標は存在しない状況が続いていた。
  • そのような中、従来のテレビ放送(リニアTV)は、「統計上、HUT&PUTは下がり続けている(テレビ離れ)」「理論上、視聴者実数は減り続ける(国内人口減)」「物理的にCM枠数の総量は増えない(18%上限あり)」という逆境にある。
  • 逆に、CTVなどによるプレミアムコンテンツのストリーミング視聴(OTT)は年々増加傾向にあり、テレビ視聴は断片化傾向にある。そして、ストリーミングのプレミアムな広告在庫は徐々に拡大しつつある。

 

<「*18%上限あり」の参考記事>

CM量ってどれくらいあるのか?

 

  • しかし、テレビ広告費は未だ国内市場で1.7兆円(2020年)程度を維持しており、広告費全体(約6.2兆円)に占める割合も27%程度とインターネット広告費(約2.2兆円/36%)に次ぐ、大きな規模となっている。
  • また、正確な数字は把握していないが、テレビ広告の取扱い額は上位の電通、博報堂、ADKで半数以上を占めていると言われている。(タイム/スポット/エリアで格差あり)
  • こういった環境の中で、テレビCMをマーケティング施策の中心とする広告主においては、上位広告会社との永年的かつ継続的な取引実績を持つ場合が多く、また新たな事業拡大を目指す企業なども、プロモーションコストのうちのテレビCMシェアが高くなるほど(金額面が大きくなるほど)、大手広告会社との取引を望む傾向が強い

 

 

  • 2015年前後を境として、テレビおよびテレビCMに関する視聴データを提供する事業者がいくつか登場してきた。
  • その背景にはいくつかの理由が考えられる。ひとつは、インターネット利用の家庭内定着により、従来の専用線方式に拘らない調査方法が可能となったこと(低コスト)。また、テレビそのものがネット結線され、テレビメーカーも視聴データを収集できるようになってきたこと(技術進歩)。さらに、米国などとは異なり日本は生活コミュニティが細分化されてないために(地政学的/経済面/人種など)、特に一番大きな市場となる「関東地区」(1都6県/国内人口の約35%)でも1,000件程度のサンプル数で多額の広告費を拠出する広告主などへ調査データを販売できる可能性があると考えられたこと(市場機会)、最後に、そこにビデオリサーチ以外のプレーヤーが存在していなかったことなどである(成功確率)。
  • また、視聴ログに紐づける詳細の番組やCM情報のメタデータを生成する事業者(Mデータ社など)が登場したことも理由のひとつに加えておく。
  • しかし、新たなテレビ視聴データを活用したビジネスの多くはB2Bを基本としており、汎用性に乏しかったため高額となってしまう場合がほとんどで、導入する企業は当初限定的であった。(現在でも用途はB2Bが主流
  • 長年、(基準通貨とも言われることもある)ビデオリサーチのデータのみを使用してきたことに対する、非常に保守的なスタンスが多かった。これは広告会社も同様である。
  • 最初に興味を持ったのはテレビ広告費に多く投資する広告主、キー局を中心とするテレビ局の一部の部署などである。(属人的な判断での決定が多かったように思う)
  • 新たなテレビ視聴データにより、これまで不明瞭だったテレビCMの実態が少しずつ分析・解明されるようになってきた。
  • 廉価なクラウドサーバーやDMPなどの発展により、テレビ視聴データと他のデータ群との連携が始まる。(ただし、海外でのGDPR/CCPA/CPRAなどに見られるように、昨今のプライバシー保護の観点から国内でも逆風あり

 

 

  • 2018年4月より関東地区でのテレビCM取引は「世帯視聴率から個人視聴率」に変更
    米国放送業界では1987年以来媒体取引の基準として個人視聴率が世帯視聴率に取って替わっている(嶋村和恵/「機械式個人視聴率調査導入をめぐる動きと展望(1995年)」より)
  • 2019年10月より関西・中京地区でも個人視聴率が取引単位となる
  • 2020年3月にビデオリサーチが視聴率調査を大幅リニューアル
  • 同年10月よりビデオリサーチの「新視聴率」の提供開始
  • 2021年10月に全国32地区(全地区)の新視聴率の導入完了
  • 上記により、全国での視聴人数の算出が可能となった。これまで全国対象としたものは、NHK放送文化研究所の「全国視聴率調査」のみであった
  • 2023年4月までにビデオリサーチは「P+C7」を32地区の全てに導入予定

 


新たなテレビセールス
  • 2006年に電通がインターネット経由でテレビCMの加工から広告(CM)枠の発注まで行えるテレビスポット広告取引サイト「CMGOGO(シーエムゴーゴー)」を開始。その後取扱いメディアを雑誌、衛星、ラジオ、新聞などにも拡大して「ADGOGO」に改称したが、2011年頃?に終了した。
  • 海外でもGoogleが2007年にGoogle TV ads」を米国で開始した。オークション形式を採用し、広告主は地域、時間帯、チャンネルなどターゲットを絞って、CPMベースで広告料を支払う仕組みであった。レポート機能も搭載していたが、2012年に終了している。

 

(2015年頃より前述の新しいテレビ視聴データ群が登場する)

  • 2017年10月にラクスル社がインターネット経由でのテレビCM販売を独自に開始。
  • 2018年2月(販売枠は4月分)より日本テレビが「ASS(アドバンス スポット セールス)を開始する。様々なテレビ視聴データを基にテレビCM枠が1本から購入可能となり、口座を持たない広告会社にも取扱いを拡大する。
  • 2020年2月にASSはSAS(スマート・アド・セールス)に改称テレビ東京、TBS、フジテレビ、およびNTV系列の読売テレビ、中京テレビ、福岡放送などが参加して再スタートする。
    *テレビ朝日は「テレビ朝日 SALES SITE」(全国ネット枠販売もあり)として独自にオンライン販売を開始していたが、2021年4月よりSAS にも参加した。
  • SASのサービス開始と同時に、専用ツール(サービス)である「枠ファインダがビデオリサーチからローンチされた。(2020年4月枠から販売開始)
    *上記放送局で枠ファインダには当初参加していなかった局もあり
  • テレビ広告費全体として捉えれば、テレビCMの販売方法は従来とまだ大きくは変わっていないが(大半がタイム/スポット)、新たな販売方法(第三のテレビCM)が始まったことで、新規参入者が急速に増加し、また既存の広告会社がデジタル出自の事業者と業務提携したり、新たな合弁事業を開始させたりすることが目立ち始めている。
  • 2021年8月より日本テレビとテレビ東京が枠ファインダ内から「キャッチアップセールス(見逃し配信への広告枠)を販売開始。
    *2021年10月に「TVerセールス」に改称。2022年5月現在のTVerセールスへの参加局は日本テレビ、テレビ東京、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、読売テレビ、毎日放送。
  • 2022年5月時点でのSAS参加局は地上波22局(8地区)、BS2局まで拡大。
    関東5局、関西4局(関テレはまだ)、名古屋5局、北部九州3局、広島2局、札幌・仙台・静岡が各1局。全国BSは2局。
  • SASに参加する最新のテレビ局一覧はここで確認できる > https://wakufinder.tv/tvstation/
  • 2022年6月より、SASで購入したCM枠の結果データを確認できる「レポートサービス」機能を枠ファインダが追加。これによりテレビCMの分析(プランニング)・購入(バイイング)・結果検証(レポート)までをオンライン上でワンストップで可能に。

 

<SASに関する解説などはこちら>

もっと広告主が SAS を活用したい理由

 

その他トピックスなど *2020年4月以降

<2020年>

  • 2020年4月:ラクスル社がテレビCMの効果最適化サービス「ノバセル」の提供開始。
  • テレビ朝日とKDDIが共同出資するTELASA社が動画配信プラットフォームを「TELASA」に改称し新サービスを開始。
  • インテージが全国約70万人分のテレビ視聴データを基に、より効率的なテレビCM出稿の実現を支援する「全国エリア別CMアクチュアルレポート」を開始
  • 2020年5月視聴質データを提供するTVISION INSIGHTS社が約10億円の資金調達〜データ取得世帯数の拡大、データ・カバレッジの拡大、新BIツールの開発などに。
  • アイレップが統合型プランニング・クリエイティブ開発プロジェクト「TEAM JAZZ」を発足。「科学するテレビCM」の販売を本格化。
  • CARTA HOLDINGSは電通が保有するテレビデータを生かした運用型テレビCMプラットフォーム「PORTO tv」の提供開始。
    *2020年12月に「テレシー」に改称し、2021年1月に「株式会社テレシー」として分社化
  • 2020年6月Gunosyが博報堂DYメディアパートナーズと協業し、テレビCMの効果最適化プラットフォーム「Guhack」の提供開始。
  • 2020年7月:オプトがラクスル社と提携。ノバセルを活用したデジタルマーケティングとの統合支援サービスを開始。
  • インテージがテレビCMの最適エリア配分を算出するサービス「AREA Optimizer」開始。
  • 電通がテレビ視聴率データから、広告主のターゲット層の視聴でテレビ広告枠を評価する新サービス「People Driven TV planning」を開始。
  • ウェザーニュースとラクスル社が協業。天気連動型テレビCMの放送支援を開始。

*ここまでは日経クロストレンド(日経BP社)の「テレビCMの未来」特集を参考に加筆

 

 

  • 2020年9月:サイカがテレビCM出稿のROI(投資対効果)を最大化する 国内初の次世代型テレビCM出稿サービス「XICA ADVA」提供開始。(業界初?の成果報酬型
  • ソニーグループでマーケティング・テクノロジー事業を展開するSMN社が、日本最大級?となるテレビ視聴データを活用した広告配信サービス「ConnectedTV Data Bridge(以下、TVBridge)」を開始。
  • 2020年10月:電通は複数の広告主間でテレビスポット広告枠を組み換え、CM効果を高める新システム「RICH FLOW」(β版)を開発
  • 2020年12月:ラクスル社とADKマーケティング・ソリューションズが協業に基本合意し、テレビCMで業界初?の「運用型成果連動CM」を提供開始。
  • TVer社は、コネクテッドTVでもオーディエンスデータを活用できる新たな運用型広告プラットフォーム「TVer広告」の提供開始。

 

<2021年>

  • 2021年2月テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビは4局合同で、関東地区のネット結線テレビから収集しているテレビ視聴データを集約・分析する実証実験を行うことを発表。委託先は電通および博報堂DYMP他。
  • 2021年4月:TVer社は、TVer広告におけるコネクテッドTVの広告効果について、インテージ・青山学院大学との共同研究開始を発表。
  • 電通tempoはテレシーと業務提携し、テレビCMから折込チラシまで、目標達成のための統合マーケティングをトータルサポート
  • 2021年5月インテージとスイッチ・メディア・ラボが資本業務提携。業界活性化へ、テレビCMの効果と価値の見える化を促進、テレビCM最適化ソリューションの開発・強化。
    *2021年10月に「スイッチメディア」に社名変更
  • 2021年6月:博報堂DYMPは運用型テレビ広告サービス「TV AaaS」をアップデートして提供開始。
  • 2021年7月:CCCマーケティングはテレビCM枠の販売代理業を開始し、7,000万人のT会員の購買データと約45万人のテレビ視聴データを連携したマーケティングデータで、プランニング・バイイング・検証を一気通貫するテレビCM枠の販売開始。
  • 2021年8月「TVer」の累計アプリダウンロード数が4,000万突破した。レギュラーの配信番組数は400番組に。
  • テレシーはunerry社と業務提携し、飲食店や量販店など向けにテレビCMの放映やその効果測定の結果に位置情報デジタル広告の配信を連動させ、テレビCMとデジタル広告それぞれの特長を最大化させるアプリマーケティングを開始。
  • CMストレージ社が史上初?のスマホでテレビCMが買えるECサービス「今すぐ枠ポチ!」の提供開始。テレビCMのサブスクプランも登場させる。
  • 2021年9月マクロミルはYahoo! JAPANが提供するデータソリューションと連携した分析ソリューション(β版)提供開始。テレビCMやWeb広告が消費者の検索行動に与えた効果など検証。
  • スイッチ・メディア・ラボ(現:スイッチメディア)はタイムシフト視聴を考慮したトータル視聴率の提供開始。
  • BLAM社と名古屋テレビは東海地方でのマーケティングを実施する企業のDX支援を目的に事業提携。取組みの第1弾はCM効果分析パッケージの共同開発を開始。
  • ADKマーケティング・ソリューションズがテレビCM到達状況予測システム「TV-Navi Advance」の運用を開始 〜 インテージの生活者ログデータを採用。
  • 広告効果分析ツール「ADVA MAGELLAN」の提供開始5周年として、サイカはフジテレビジョンとの共同研究で判明した「テレビCMがもつ本当の広告効果」を公開。
  • 2021年10月「TVer」の月間動画再生数が初めて2億回を突破。前年同月比2倍(コネクテッドTV視聴伸長が要因)。
  • TVISION INSIGHTS社はテレビCM枠の販売を含むワンストップサービスの提供開始
  • テレシーはCMerTV社と提携し各種デジタルサイネージの取扱いを開始。
  • 広告メディアの検索プラットフォームを運営するビズパ社は、WAKUworks社のテレビ広告のマッチングシステム「TEMPRA(テンプラ)」と連携し、実証実験としてテレビ広告枠の販売開始。
  • フルスピードがサイカと業務提携。オンライン領域に加え、テレビCMや新聞広告などのオフライン領域までを一気通貫して提供。
  • CCCマーケティングが関西エリア準キー5局と中京エリア広域5局のテレビCM販売開始。
  • TVISION INSIGHTS社は提供する「Telescope」にメディアプランニング機能を追加。コストを加味したスポットCMのシミュレーションを瞬時で可能に。
  • 電通はMotion Gallery社のクラウドファンディングを活用した広告サービスプラットフォーム「AD MISSION」を開始 〜個人でもメッセージの発信が可能に〜
  • 2021年11月:テレシーは2021年7-9月期の売上高が前年同期比70倍の9億1,000万円に急伸、前四半期比でも4倍となったことを発表。1〜9月累計では13億2,800万円。
  • テレシーとデジタルインファクトの両社は、2020年の運用型テレビCM市場は50億円で、テレビCMの広告費の約3%と推計し、2025年時点で運用型テレビCM市場は920億円、テレビにおける広告費の6%を占めると予測している。
  • インテージとインティメート・マージャーが業務提携し、ポストCookie時代に向けたデジタルマーケティング領域、データマーケティング領域についてのサービス拡充。
  • 電通および電通デジタルは2つの既存サービスを統合し、「MIERO」ブランドの新サービスとして、テレビCMとデジタル動画広告の統合管理とマーケティング統合分析を実現するダッシュボード「MIERO Digi ✕ TV」をローンチ。
  • 電通とTBSは「TVer」のテレビアプリにおける配信広告の接触者に対するアンケート調査を可能にする広告効果調査手法を共同開発し、運用を開始。
  • 2021年12月:博報堂DYMPはテレビとデジタルの共通指標での統合運用と最適化を支援するソリューション「Tele-digi AaaS」を強化。Googleが保有するツール及びデータと連携し、独自のアルゴリズムで機能強化したサービスの提供開始。
  • ラクスル社は広告プラットフォーム事業である「ノバセル」の分社化を発表
    202221日に「ノバセル株式会社」として分社化した
  • DACがデジタル広告とテレビ広告の実績データを管理・分析する、統合モニタリングソリューション「LiftOne powered by AaaS」を開発し、テレビ広告効果の可視化に特化した機能を先行して提供開始。
  • 電通ランウェイ社は、広告ソリューション総合サイト「ウリアゲガンバ」に「はじめての安心テレビCMパック」「広告活動診断」「ウリアゲ拡大並走サービス」の3サービス追加。

 

<2022年>

  • 2022年1月:博報堂DYMPは地上波CMとコネクティドテレビ広告を統合する新ソリューションの提供開始。
  • MBS・博報堂・博報堂DYMPが、関西ベンチャー企業の発信力を支援する組織「REACH REACH」を発足。
  • 2022年2月:ABEMA社はAdjust社のモバイルマーケティング分析プラットフォームと国内初連携し、コネクテッドTV広告計測に対応開始
  • ノバセル社とモバイル広告効果計測プラットフォームとマーケティングアナリティクスを提供するAppsFlyer Japanと提携を開始 〜「ノバセルアナリティクス」と連携。
  • スイッチメディアがADKマーケティング・ソリューションズ、ノバセル社およびラクスル社の3社との資本業務提携を開始。増資分をSaaSプロダクトの開発、テレビ視聴データの拡充、人材採用等に投資予定。
  • 2022年3月?:テレビ朝日やSupershipHDなど(D/H/CA)が2019年に立ち上げた動画配信プラットフォームのUltraImpression社は、TVerPMPやテレ朝キャッチアップ、ABEMAにセルフサーブ型で広告配信できるプラットフォーム「UltraImpression Ad Manager(UIAM)」を開始。
    *なお、テレビ朝日の広告メニューである「tv asahi Ads」には「tv values sales」と「SAS」の両方がオンラインによるテレビCMセールスとして存在しているが、「UltraImpression」とも組み合わせることで、テレビCMと動画広告を一元管理・分析できるようである。(tv values consulting)
  • 2022年4月ビデオリサーチとニールセンは共同で、テレビとデジタルを組み合わせてリーチしたクロスプラットフォーム(テレデジ?デジマス?)の共通視聴者数を把握する広告視聴者測定ソリューション「Total Ad Ratings(TAR)」を提供開始
    *なお、両社は2017年1月に業務提携契約を締結しており、「DAR(Digital Ad Ratings)」などを提供してきている。
  • TVer社はPCサイト、スマートフォンアプリ、テレビアプリともに大幅にリニューアルし、「TVer ID」の導入開始。これによりデバイスを横断して視聴情報が共有できると共に、ユーザー単位での広告フリークエンシー管理などが可能に。
  • 「TVer」のリアルタイム配信(インターネット同時配信)に関する、開始までの経緯、要件、システム構成、規定内容、課題、および広告配信などについて総務省が資料を公開する。
    *総務省:「TVerのリアルタイム配信について」(PDF)(2022.4.5)
  • 民放キー局5局が「TVer」のリアルタイム配信を開始
    *日本テレビは2021年10月より先行してリアルタイム配信を開始している
  • ビデオリサーチが視聴データの公開を「個人基準」に変更。(週間高視聴率番組、タイムシフト視聴率ランキング)
    *変更前:世帯視聴率を基準とし、個人視聴率を付記。変更後:個人視聴率を基準とし、世帯視聴率を付記。
  • 中京テレビと技研商事インターナショナル社は共同で、エリアマーケティング支援の一環としてテレビCMにおけるコンバージョンとジオマーケティングに関する広告効果想定の分析レポートを公開
    *住宅メーカーのイベントにおいて視聴エリア毎のモデルルームへ誘引するQRコード表示
  • 読売新聞社とSMN社は業務提携に合意し広告ビジネスで協業する。また資本提携にも基本合意した。両社は「YOMIURI X-SOLUTIONS」を設立し、読売新聞社が持つ新聞購読者のデータ基盤「yomiuri ONE」とSMN社の「TVBridge」を連携させたデータマーケティングを実現する。ターゲット層のオンライン上の新聞記事閲覧傾向やテレビ番組の視聴傾向の一元的把握を可能にする。
  • 2022年5月:動画配信サービス「ABEMA」を運営するAbemaTV社は、コネクテッドTV(CTV)領域の広告市場の成長を見込み、テレビCM連動配信やジオデモグラフィック配信、サイト来訪計測などを含むCTV特化型広告ソリューション「ABEMA Ads CTVパッケージ」を提供開始
    *2020年4月よりサービスブランドをAbemaTVからABEMAに変更
  • 2022年6月:unerry社が運営するリアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」と、電通の「STADIA」が連携したことを発表。これによりスマホのGPSやビーコンの位置情報などと、家庭内でのテレビ視聴データが連携され、「視聴」「来店」「購買」などのデータ統合が可能となる
    *データ連携および活用は、各サービスにおけるユーザーの許諾・法令の範囲内で行われる
  • CARTA COMMUNICATIONS社(CCI)はクッキーレスに対応する「Data Dig」において、SMN社の「TVBridge  DMP」を活用した配信・分析サービスを開始。TV視聴データを活用した各メディアへの広告配信やオンライン・オフラインメディア横断の統合分析などを可能にする。
  • 2022年7月:インテージとスイッチメディアは共同で国内最大(全国で24,000人以上)のテレビ視聴パネルデータの提供開始。この視聴パネルを活用してインテージはシングルソースパネルの「i-SSP」をリニューアル、またスイッチメディアはテレビ視聴分析およびメディアプランニング支援ツールの「TVAL」を新たにリリースする。
  • 全国のケーブルテレビ事業者25社とニューメディア社(以下、NCV)は、NCV 開発の動画配信プラットフォーム「ロコテレ動画」のサービス実証を開始。IP配信の課題や広告モデル検討などを行う。全国ケーブルテレビ事業者は自社制作コンテンツを全国230万世帯に配信可能となる。
    *ロコテレ動画は「ローカル」「テレビ」「動画」の3つを組み合わせたサービス名

 

最終更新日:2022年7月1日
*各社リリース・メディア掲載記事などの公開データを参考に独自整理

 

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楳田 良輝|Yoshiteru Umeda